スペイン語圏の人の名前と言うのはたいてい聖書に出てくるSANTO(聖人)からとっているので、当然バリエーションがあんまりない。なので、同じ名前の人が多いし、親や祖父母の名前を受け継いでいたりして更にややこしかったりする。
と、言っても同じスペイン語圏でも若干状況は違って、メキシコだと先住民族系の名前もあるし、(例えばCuauhtémocとかXochitlなど)アメリカ風の名前をつけたり。(特に若い親に多いですね)それなりに流行もあるようです。
ドミニカ共和国は聖人からとった名前の割合がメキシコに比べると少ないように思います。英語風の名前も多いし。なんて読むの?的不思議なスペルの名前もけっこう多かった。
その中でドミニカ共和国で一番インパクトのあった名前はその名もBienvenido
他のスペイン語圏にもある名前なのかもしれないけど、メキシコでは聞いたことなかった名前。両親にしてみれば子供はまさに“Bienvenido”ってことなんでしょうね。う〜ん、わかりやすい。
さて、本題。
スペイン語圏の人の名前の愛称と言うのはパターンが決まっているものがほとんど。
例えば・・Antonio=Toño,Alberto=Beto,Guadalupe=Lupe,Veronica=Vero・・って感じなのですが、この辺は、まあ、短く短縮した感じのものなので違和感はない。
だけど、Francisco=Paco,Pancho,Kiko José=Pepe・・なんて言うのになるとなんで、FranciscoがPacoでJoséがPepeなわけ?特に、JoséホセなんてわざわざPepeぺぺなんて言わなくても、ホセでええやん!と突っ込みたくなるのです。
メキシコ人に「なんで?」って聞いても「さあ?」ってことで理由はわからず・・。
が。
このネイティブでも知らない由来の謎を解くいくつかの説を集めてみました。
と、言うことで今回は「PacoとPepeの謎」
Franciscoの事をPaco,Pancho,Kikoとなぜ言うのか?それは、これらは幼児言葉だという説があります。つまり、まだ発音が完全にできていない小さい子供がFranciscoを発音するとPanchicoと発音するんだそうです。そこからPaco,Panchoが派生したとの説。Kikoに関しても同様かと思います。幼児にとってFの発音は難しいらしく、近い音であるPで代用するとのことなのです。これ、けっこう納得です。ちなみに、英語でも同様のケースがあるようです。Robertを幼児が発音するとBobetと発音するんだそうで、そこからBobと言う愛称が出来上がったんだそう。ふ〜ん。
そのほかにもいろいろあって・・。
その昔、スペインではFranciscoではなくPhranciscoと書いていたことがあったんだそうで、その省略形がPhcoだったのだけども、これだと発音しにくいと言うことでhがaにかわってPacoになったと言う説。
また、San Francisco de Asísから来ているという説もある。
San Francisco de AsísはPater Comunitas(Padre de la Comunidad)と呼ばれていたのだけど、
Pater
Comunitasの頭文字をとってPacoとなったとのこと。
そして、ちょっと話は違う方向に進むけど、ペルーではPacoは政治家を指すのに使うんだそうで、なぜかと言うと・・Solo sirven
Para
Cobrar・・・がははは。
またはドラッグの事も指すそう。
Paquete de
Coca→Paco
そして、Pepe
これも、幼児がJoséと発音するとPepeになると言う説があるんだけど、そのほかに「
アンダルシアの風」によると・・
聖書ではキリストのお父さんはJoséと言う名前だったが、キリストの母Maríaは処女受胎とされているのでJoséは養父=Padre Putativoとなり、その頭文字をとってPP=ぺぺと呼ぶようになった・・と言う説もあるようです。
さて。
今回はスペイン人の愛称の由来を考えてみましたが、スペイン人の名前そのものに興味のある方は、スペイン語のネット書店であるスペイン書房ではいろいろなスペイン語圏の名前に関する書籍を扱っているようです。
その中でおもしろそうだな・・と思ったのは
Como le llamaremos?決定版赤ちゃんの名付けガイド――というタイトルですが、これも名前の語源・意味、霊名の祝日、来歴などをまとめた名前の本です。特徴は「聖書に出てくる名前(旧約、新約)」「キリスト教用語の名前(Ascensio'n, Concepcio'n など)」「聖人の名前」「各地の聖母の名前(Guadalupe, Roci'o など)」「天使の名前」「神話・伝説に出てくる名前(ギリシャ・ローマなど)」「歴史上の人物の名前(Ce'sar, Alfonsoなど)」「自然界の名前(花、鳥、宝石など)」「地名」「天文学系の名前(星、暁など)」と種類別にまとめてあること。
↑スペイン語圏の名前をつけたい!と言う方に。
最近は車とか商品名・店名とかにもスペイン語が使われていることが多いので、何かスペイン語でネーミングしたいときに役立つかも??
El nuevo libro de nombres.第一部はスペイン人の名前について。名前の語源・意味、霊名の祝日、来歴などはもちろん、愛称の項目もあるのが便利。性格の項もあり、名前占いのような側面もあります。第二部では外国人の名前に簡単な意味を記してあります。ヨーロッパ各地だけでなく、アラブ、北・南米原住民の名、日本人の名前も。そして巻末にはペットの名前まで!
↑この本、完売してしまったみたいです。姓名判断とかってスペイン語圏にはないのかと思ってたけど、それらしきものがあるんですね〜。
そして、最後のおまけ。
Hispanic & Spanish Baby Namesこちらのサイトで、スペイン語の名前の意味がわかりますよ!
例えばFranciscoの意味はLibreなんだそう。スペイン語圏の人は単に聖人の名前であって意味は特にない・・と思っている人が多いのでこれで調べて教えてあげましょう(笑)。

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